伝承之蔵

鶏橋
仙台市/青葉区/八幡

   昔、夜になると、ある橋にとまって鳴く、金色に輝く美しい鶏がいた。 ちょうど、その鶏が里人たちの前に現われるようになったころ、大崎八幡宮の絵馬堂に、たいへん立派な鶏の絵馬が奉納されたのだが、 ある夜、里人たちが大崎八幡宮に参詣したところ、その絵馬から一羽の鶏が抜け出して、あの橋の方角へ飛んでいったのを目撃した。 すると、ある里人が、「そうか、この鶏だったのか!」と言って、家から金網を持ってきて、その鶏の絵馬にかけてしまった。

   その後、その橋で鶏が鳴くことはなくなったのだが、鶏が鳴かなくなった日から、この里に未曾有の大雨が降り続き、やがて大洪水となって里人たちを襲った。 ある者は家を流され、またある者は家族を流され、多くの里人たちが洪水の犠牲になってしまった。 「あの鶏は、この洪水のことを知らせようとしていたんだ!」と思った里人たちは、その警告を無視したことを深く反省した。 そのため、いつしか、里人たちは、この橋のことを、“ 鶏橋 ”と呼ぶようになったという。

参考 『 仙台市史 6 』
現地で採集した情報


現地レポート

これが、鶏橋。



車に乗っていると、鶏橋を見つけるのは難しい。



これは、橋にかかっているレリーフ。



これが、大崎八幡宮の拝殿。大崎八幡宮に問い合わせたところ、「かなり昔に、絵馬堂はなくなりました」とのことであった。


平成 18 年 2 月 10 日 ( 金 ) 掲載
令和 4 年 1 月 12 日 ( 水 ) 改訂


地図