伝承之蔵

源兵衛淵 1
仙台市/青葉区/米ヶ袋・霊屋下

   昔、数十年もの間、毎年、お盆になると、この里を訪ねてくる僧がいたのだが、不思議なことに、まったく年をとることがなく、ずっと若いままであった。 ある年の、お盆に、若者たちが、「霊屋橋の近くの淵には、大きな鰻がいるそうだから、 毒もみ をしよう」と相談していたところ、 その話を聞いていた僧が、「今は、お盆だぞ!そのような殺生はやめなさい!」と忠告し、麦飯を食べ終わると帰っていった。 若者たちは、「あの僧は、毎年、この里にくるが、さっぱり年をとらない。それに、必死に毒もみをやめさせようとするのも怪しい。 ひょっとして、淵の主なのでは…」と思い、 源兵衛 という者に、その僧を尾行させたのだが、その僧は、霊屋橋の近くの淵までくると、音もなく姿を消してしまった。 その後、源兵衛たちが、その淵で毒もみをしたところ、大きな鰻が浮かびあがり、その鰻の腹をさいてみると、中から麦飯が出てきたという。

参考 『 仙台市史 6 』
現地で採集した情報


現地レポート

これが、霊屋橋。



現在、淵と思われるような場所はない。この伝説の淵は、“ 源兵衛淵 ”と呼ばれていた。



これは、霊屋橋から見た風景。



平成 18 年 7 月 25 日 ( 火 ) 掲載
令和 4 年 1 月 14 日 ( 金 ) 改訂


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