伝承之蔵

満興寺の桂
仙台市/泉区/根白石/町西上

   昔、 満興寺 の境内に桂の木があったのだが、不思議なことに、この桂の木は数十年たっても、高さが一寸しかなかった。 ある日、満興寺に高徳の僧が泊まったとき、住職が小僧に、「お客様のために、あの桂の木を伐って、 爪楊枝 をつくってあげなさい」と頼んだので、さっそく、小僧が桂の木を伐りに行くと、半時ほど前には一寸しかなかった桂の木が、見たこともないほどの大木に成長していたという。

参考 『 泉市誌 下巻 』
現地で採集した情報


現地レポート

満興寺の入口。



満興寺の山門。



満興寺の本堂。



これが、大木になった桂の木。住職の話によると、樹齢は六百年とのこと。



満興寺には、「1.満興寺の境内にある桂の木。 2.満興寺の境内では、蛙の鳴き声がしない。 3.軒端の雨だれの音がしない。 4.満興寺の境内に白い狐が棲んでいて、前もって異変を教えてくれる。 5.寒中でも蝮がでる。 6.住職が亡くなると、池の底から無縫塔が浮いてくる。 7.清水が欲しい時、境内のどこを掘っても湧いてくる」という七不思議がある。


住職が亡くなると、池の底から無縫塔が浮いてくるという。



現在でも、豊富に水が湧いている。



以下は、昔、唄われていたという、この里の唄。「奥州宮城の根白石の、満興寺寺の七不思議♪一夜におがりし桂の木(一晩で大木に成長した桂の木)♪池の小鮒が片目なり♪ちょぼちょぼ落ちるその水は、幾百人が飲んだとて、飲めば飲むほど吹き上がる♪もと枝さしの竹の子や(竹の枝が地面の方にのびる)♪寺の方丈変わるとき、池の小石が吹き上がる♪いくら雨天がつづくとも、雨雫の音はせず♪白蛇住むとて七不思議♪」。


平成 17 年 9 月 9 日 ( 金 ) 掲載
令和 5 年 7 月 13 日 ( 木 ) 改訂


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