伝承之蔵

生出森
仙台市/太白区/茂庭/太白山

   昔、この里に、オトアという女性が住んでいた。ある夜、オトアがトイレに行く途中、ふと、外の景色を見てみると、地面がムクムクと盛り上がって、山になろうとしていた。 どんどんどんどん大きくなるので、恐ろしくなったオトアが、「 あっ! 」と声をたてたところ、その山の成長がピタッとやみ、それっきり大きくならなくなってしまった。 そのため、いつしか、里人たちは、この山のことを、“ オトア森 ”と呼ぶようになった。そのオトア森が、後に、“ オドガ森 ”となり、さらに、「 一夜で生まれ出た山 」という意味の、“ 生出森 ”になったという。

参考 『 仙台市史 6 』
現地で採集した情報


現地レポート

これが、生出森。里人たちは、「 もし、オトアに見つからなかったら、富士山よりも大きくなったのに… 」と残念がったらしい。因みに、生出森のことを 太白山 と呼ぶようになったのは、 伊達政宗 の時からである。


この伝承のオトア森ができたとき、ある場所が凹んで、大きな沼になった。それが、 松島 にあった品井沼だったという。


平成 18 年 5 月 20 日 ( 土 ) 掲載
令和 5 年 7 月 13 日 ( 木 ) 改訂


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