伝承之蔵

準胝観音堂
仙台市/若林区/木ノ下

   寛文年間、第四代の仙台藩主である 亀千代丸 が、何者かによって毒殺されてしまったので、亀千代丸の家来たちは、この里に、密かに遺体を葬り、 そうとは知らない里人たちが、その遺体の上を踏んで歩かないように観音堂を建てた。 さらに、観音堂の近くに池を掘り、「 あの池の近くには、たくさんの蛇が棲んでいるから近づかないほうがいい 」という噂を流したという。

参考 『 仙台市史 6 』
現地で採集した情報


現地レポート

亀千代丸は、第四代の仙台藩主である 伊達綱村 の幼名である。 この伝承では、幼い時に毒殺されたとなっているが、実際には、六十一歳まで生存していた。 伊達騒動の数年前、亀千代丸の毒殺未遂事件があり、当時、仙台藩が混乱の中にいたのは事実である。 そのため、里人たちの心が動揺し、このような伝承として残ったのかもしれない。


これが、亀千代丸の遺体の上に建てたという、準胝観音堂。



これが、観音堂の近くに掘った池。現在、水はない。赤丸が、準胝観音堂。



この池は、“ 心 ”という字の形に掘られたという。里人たちは、この池に、どのような願いを込めたのであろうか…。



平成 18 年 5 月 26 日 ( 金 ) 掲載
令和 4 年 2 月 7 日 ( 月 ) 改訂


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