阿武隈川の玉殿 1 |
丸森町/大舘 |
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昔、この里の、ある若者が、 阿武隈川 のほとりで草刈りをしていたとき、ついつい藤の花に見とれていると、鎌を水中に落としてしまった。 その若者が川の中を覗いてみると、ある大きな石の下に鎌があったので、鎌を取ろうと川に飛び込んだのだが、なぜか、その若者は二度と水面にあがってくることはなかった。 ところが不思議なことに、その数百年後、その若者の子孫の屋敷に、ある老人が訪れ、「 今から数百年前、私は、阿武隈川に落とした鎌を拾うために、川に飛び込んだ。ところが、そのとき、近くにあった大きな石の横に、細い道があったので、その道を進んでみると、その道は立派な 玉殿 に通じていて、その玉殿で、乙姫のような美女たちと夢のような生活をしていた 」と話したという。
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