阿武隈川の玉殿 2 |
丸森町/大舘 |
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昔、この里の、ある若者が、 阿武隈川 のほとりに咲いていた美しい藤の花に気をとられ、持っていた斧を川に落としてしまった。 その若者は、すぐに川に飛び込んで斧を探したのだが、どうしても発見することができず、ウロウロしていると、突然、ある大きな石の奥に、どんどん吸い込まれていった。 すると不思議なことに、そこには立派な 玉殿 があり、その若者は、そこに住んでいる美しい女性たちと、毎日、楽しく生活するようになったのだが、ある日、その若者が、「 家族が心配しているだろうから、そろそろ、家に帰らなくては… 」と思って家に帰ったところ、自分の屋敷があった場所は草むらになっていて、知っている里人が一人もいなくなっていた。ただ、そこには、「 六十年ほど前、斧を拾うために川に飛び込んだ若者が、そのまま溺れて死んでしまった 」という噂だけが残っていたという。
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