伝承之蔵

弘法様に失礼なことをすると… 2
南三陸町/志津川/清水浜

   昔、この里を流れる 桜川 には、毎年、多くの鮭がのぼっていたのだが、ある日、ある漁師が桜川の河口で鮭をとっていると、修行中の 弘法大師 がきて、「たくさんの鮭がとれているみたいですね。できれば、一匹いただきたいのですが…」と頼むと、その漁師は、「この川には鮭がのぼりすぎて困っている。おまえの力で、鮭をくだらせてみろ!おまえのような貧しい僧にできるわけないか。これでも食って、とっとと帰りな!」と言って、一匹の鮭を地面に投げた。このとき、弘法大師は、何かの呪文を唱えながら、その鮭を拾って川に逃がしてやったのだが、不思議なことに、その逃がしてやった鮭が川をくだっていき、河口の近くで大きな石になって川をふさいだため、その後、この川には、鮭が一匹ものぼらなくなってしまったという。

参考 『 生活の歓 志津川町誌U 』
現地で採集した情報


現地レポート

これは、清水浜漁港。



これが、桜川の河口。



上の写真の赤い矢印が、この伝承の桜川の河口をふさいだ石。里人たちは、この石のことを、 弁天島 と呼んでいる。



これが、弁天島。



平成 20 年 6 月 25 日 ( 水 ) 掲載
令和 6 年 2 月 14 日 ( 水 ) 改訂


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