伝承之蔵

頭大きいもん
大郷町

   昔、この里に、 頭大きいもん という名前の里人が住んでいた。頭が大きすぎて家に入ることができず、着ることができる服もなかったので、夜、寝るときは、山を枕にして裸で寝ていた。 頭大きいもん が歩くと地震のように地面が揺れ、クシャミをすれば雨が降ったように唾液が飛び散り、オナラをすれば、その臭さは特別なものであったので、里人たちは、たいへん迷惑していた。

   頭大きいもん は、お腹がすくと、いつも、里人たちの食べ物を勝手に食べていたので、 「 このままでは、みんなに悪いなぁ … 」 と思い、自分の大きな頭の上を耕して果物や野菜を栽培し、里人たちに無料で分け与えた。ところが困ったことに、 頭大きいもん のせいで、果物屋と八百屋の商品が売れなくなってしまったので、果物屋と八百屋が共謀して、ある夜、 頭大きいもん が寝ている間に大きな穴を掘り、 頭大きいもん の頭を、その穴に埋めてしまった。

   翌朝、 頭大きいもん は、 「 そうだったのか … 、それは困ったなぁ … 」 と呟き、今度は、果物屋と八百屋が掘った穴に水を入れて魚を飼い、その魚を里人たちに無料で分け与えた。すると、今度は、魚屋の魚が売れなくなってしまったため、魚屋は、その穴を埋めて魚を飼えないようにした。穴を埋められて魚が飼えなくなった 頭大きいもん は、何か思うところがあったのか、静かに里を去り、その後、二度と姿を見せることはなかったという。

参考 『 おおさと 昔かだり 』
現地で採集した情報


現地レポート

上の絵は、おおさと 昔かだりに掲載されている挿し絵である。本当に頭が大きい … 。それにしても、なぜ頭が大きいのか ? 里を去った 頭大きいもん は、一体、どこに行ったのか ? ふふふ … 、考えさせる伝説 … 、私好みである。う 〜 ん ! 興奮するぅぅぅ 〜 ♪


平成 27 年 10 月 3 日 ( 土 ) 掲載