森に消えてしまった幸せ |
大郷町/大松沢 |
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昔、この里に、ある仲の良い夫婦が住んでいた。ある日、その夫婦が仕事から帰ってくると、屋敷の近くに、病気で骨と皮だけになってしまった牡馬が倒れていたので、 「 これはひどい … 、かわいそうに … 」 と思った夫婦は、その馬を屋敷まで引きずっていき、自分たちが食べる分の食糧まで与えて介抱した。しばらくして、奇跡的に快復した馬が、 「 毛並みの良い名馬だ ! 」 と評判になって種馬として活躍した結果、夫婦は大金持ちになって裕福な暮らしができるようになった。さらに、諦めかけていた子供も生まれ、その子供が立派に成長して里で一番の笛の名人になると、すっかり、夫婦は傲慢になってしまった。 数年後、また、その馬が病気になって苦しんでいると、夫婦は、 「 この馬も老いたから、もう種馬としては使えない。お金にならない馬は必要ないな 」 と言って放置し、やがて、 「 食糧を与えるのも、もったいない ! 」 と言って、餓死しそうな馬を屋敷から追い出した。ところが不思議なことに、馬を追い出した後、夫婦には悪いことが続き、ついには、溺愛していた子供までもが急病で死んでしまった。 その後、夫婦が、子供の供養のために 身延詣で をしていたとき、神様から、 「 お前たちの子供が死んだのは、病気の馬を屋敷から追い出し、餓死させたことの報いなんだぞ ! 」 という御告げがあった。驚き恐れた夫婦が急いで里に帰って馬を探したところ、ある森の中で白骨となっている馬の死骸を発見。夫婦は、馬の死骸を森の頂上に葬って懇ろに供養し、その上に一本の松の木を植えた。そして、毎日、馬のことを悔やみながら、ひっそりと死んでいったという。
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現地レポート |
![]() 平成 28 年 1 月 28 日 ( 木 ) 掲載
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