久蔵を襲った者の正体は? |
利府町/利府/八幡崎前 |
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明治 時代の初期、この里に、 久蔵 という者が住んでいた。ある年の正月、久蔵が用事をすませて屋敷に帰る途中、追分の碑のあたりで、遠くから、黒い服を着た二人の大入道と、荷物を背負っている一人の小さな男が、久蔵の方に近づいてくるのが見えた。そのため、久蔵は、その三人とすれ違いそうになったとき、左側によけたのだが、大入道たちは、その方へ寄ってきた。そこで、今度は、右側によけたのだが、大入道たちも、その方へ寄ってきた。そうこうしているうちに、久蔵は、大入道たちの足を踏んでしまった。すると、大入道たちは、「 この野郎! こんな広い道で、人の足を踏むとは、どういうことだ! 」と因縁をつけ、道の近くにあった古い杭に、久蔵を縛りつけ、一緒に連れてきていた小さな男に、「 おれたちが戻ってくるまで、こいつが逃げないように見てろ! 」と叫ぶと、大入道たちは去っていった。 久蔵は、「 あの大入道たちには勝てないが、この小さな男だったら勝てる 」と思い、手の縄をほどいて、その男に殴りかかったのだが、不思議なことに、この男は、信じられないほど身が軽く、一時間ほど追い回しても、一回も殴ることができなかった。そして、さすがの久蔵も、正月の寒さと疲労で、とうとう動けなくなってしまった。久蔵は、「 おかしい…、こんなことがあるものか。そうだ、これは、狐の悪戯だ。あの大入道は、本物ではない。あの小さな男こそ、本物だ! 」と思い、近くにあった木の棒を、その小さな男に向かって投げたところ、見事に棒が命中し、その男は、「 ゲェン! コンコン! 」と叫んで逃げていった。その姿を見た久蔵は、「 ざまあみろ! 」と笑っていたのだが、今、自分が、冷たい畦の上に倒れていて、瀕死の状態であるということを思い出し、「 ホーイ! ホーイ! 助けてくれ! 」と叫び続け、偶然、近くを通った里人たちに助けられて、九死に一生を得たという。
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現地レポート |
![]() 平成 21 年 10 月 24 日 ( 土 ) 掲載
令和 5 年 8 月 20 日 ( 日 ) 改訂
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