伝承之蔵

権右衛門の復讐
七ヶ浜町/松ケ浜/御殿崎

   昔、この里の 御殿崎 のあたりの海に、凶暴な鮫がいたのだが、ある日、 仁兵衛 という漁師が漁をしていたとき、その鮫に食い殺され、その遺体が浜にうちあげられた。仁兵衛の子供である 権右衛門 が、「 必ず、その鮫に復讐してやる! 」と心に誓った数日後、偶然、その鮫を見つけた権右衛門は、ひとりで鮫と格闘して捕らえ、見事に父の仇を討ったという。

現地で採集した情報


現地レポート

これが、御殿崎。赤丸のところに、権右衛門の碑がある。



こんな感じ。



これが、権右衛門の碑。



これは、近くにあった説明文。この説明文に、「 ある日遂にその鱶を釣り捕り御殿崎の地に父の霊を慰めることが出来た。鱶の頭骨など今尚遺物として残されているが… 」とあったので、古老に、その遺物のある場所を聞いたのだが、「 知らないなぁ〜 」とのことであった。また、その古老は、子供の時に祖父から、「 捕らえた鮫を、見せしめのため、松の木にくくりつけた 」という話を聞いたことがあるという。しかし、実際に、その松を見たわけではないらしい。


この伝承の松の木に関しては、七ヶ浜町のウェブサイトに、「 御殿崎東側、赤い鳥居のそばにある松の木は、このとき権右衛門が釣り針に繋いだ綱を結びつけたものであるといわれています 」という記述があるので ( ここをクリックすれば当該資料を閲覧できます )、 前述の古老の話も、権右衛門の碑の隣にある 荒崎稲荷神社 の鳥居の近くにある松の木のことだと推量できる。上の写真の赤い矢印は、荒崎稲荷神社。左の赤丸は、権右衛門の碑。


上の写真は、荒崎稲荷神社と鳥居。近くに松の木はあるのだが、説明文はない。古老が、「 実際に、その松を見たわけではない 」と証言しているので、もしかしたら、すでに枯れてしまっているか、そもそも実在していなかった可能性もある。


約17年前、私が、この里を訪れた時には、まだネットに掲載されていた伝承は少なかったのだが、現在、少しずつではあるが増えているようである。前述の「 鱶の頭骨など今尚遺物として残されているが… 」に関しても、七ヶ浜町のウェブサイトに記述があり、七ケ浜町歴史資料館に保管されていることが分かった。この伝承の鮫の頭骨と、その鮫を釣った時の釣針、そして、それらを収納する箱を総称して、“ 鰐鮫頭骨収納箱 ”と呼んでいるようである ( ここをクリックすれば当該資料を閲覧できます )。 上の写真は、七ヶ浜町のウェブサイトに掲載されていた、この伝承の鮫の頭骨と、その鮫を釣った釣針。


上の写真は、七ヶ浜町のウェブサイトに掲載されていた、この伝承の鮫の頭骨と、その鮫を釣った釣針を収納する箱。



最後に、御殿崎からの風景をどうぞ♪



平成 18 年 4 月 27 日 ( 木 ) 掲載
令和 5 年 10 月 22 日 ( 日 ) 改訂


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