伝承之蔵

鰻と蟹の激闘
蔵王町/遠刈田温泉/倉石岳国有地内

   昔、この里にある 不動滝 には老いた鰻が、隣り合わせの 三階滝 には老いた蟹が棲んでいて、お互いに勢力を競っていたのだが、ある日、その力の均衡が崩れて、三階滝の蟹が、不動滝の鰻に攻撃を加えるようになった。ある夜、不動滝の鰻は美女に変身して、近くに住んでいる猟師の家を訪れ、「 今夜、三階滝の蟹が、私を襲いにきます。どうか、私に力をかしてください 」と加勢を頼んだところ、その猟師は、「 これは、面白いことになってきた 」と、好奇心から、この依頼を快諾した。そして、その夜、猟師が不動滝に行くと、すでに、血生臭い風が吹いていたので、「 もう、不動滝の鰻は、殺されてしまったのかな? 」と思って、不動滝の滝壺を見てみると、不動滝の鰻は、三階滝の蟹の鋭い鋏で八つ裂きにされていた。そのとき、三階滝の蟹が、すごい形相で猟師を睨んで威嚇したので、驚き恐れた猟師は、一目散に逃げ去った。この夜から、七日七晩、この川の水は、殺された鰻の血で真っ赤に染まったという。

参考 『 蔵王町史 民俗生活編 』
現地で採集した情報


現地レポート

これは、滝見台の入口。



これは、滝見台からの風景。左の赤丸が、三階滝。右の赤丸が、不動滝。



これは、三階滝の説明文。



赤い矢印が、三階滝。



これが、三階滝。



これは、不動滝の説明文。



赤い矢印が、不動滝。



これが、不動滝。



これが、不動滝の滝壺。ここで、不動滝の鰻が八つ裂きにされた。



平成 19 年 6 月 27 日 ( 水 ) 掲載
令和 5 年 8 月 6 日 ( 日 ) 改訂


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