三条近春と河童 |
昔、この里に、“ 三条小太夫近春 ”という武士が住んでいた。 ある日、近春が、自分の馬を川に連れて行き、体を洗ってやっていると、突然、馬が 暴れ だした。 不審 に思った近春が、馬のまわりを見てみると、 河童 が、馬の 尻尾 に、ぶらさがって遊んでいる。近春は 激怒 して、「 私の馬に、何ということをするんだ! この 無礼 者め! 」と叫んで、持っていた 鞭 で、河童を激しく 叩いた 。 すると、その河童は、「 ごめんなさい…。ごめんなさい…。 水遁 に関する 巻物 と 詫び証文 をあげるから、許してください 」と言って、泣きながら、その二つの物を近春にさしだしたという。 参考『 本吉町誌U 』
現地で採集した情報
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