沖の田の河童

   昔、ある 里人 が、 沖の田橋 の近くを散歩していたとき、知り合いの 爺さん が、誰かと 相撲 をとっているのを見た。すると、突然、その里人は、「 おい! 爺さん、気をつけろ! そいつは、人間に 化けた 河童 だぞ! 」と叫んだ。

   その後、その爺さんが、「 何で、河童だとわかったんだ? 」と聞いたところ、その里人は、「 河童は、人間の の穴から手を入れて、 を取って食べようとしている。あいつは、相撲をとっているとき、爺さんの尻にばかり手をまわしていた。だから、河童だとわかったんだ 」と答えたという。

参考『 気仙沼市史 Z 民俗・宗教編 』

現地で採集した情報



“ 沖の田の河童 ” 写真館

これが、現在の沖の田橋。この橋の近くで、爺さんが相撲をしていた。ちなみに、河童の頭の真ん中を 叩く と、河童は死んでしまうという。
平成22年10月1日(金)掲載