葛岡の河童

  昔、虎吉という名の河童がいた。虎吉は河童であることを隠したまま、豪族であった 藤原秀衡 に仕えていた。よく気が利いたうえに働き者だったので、藤原秀郷にも可愛がられていた。

  ある日、ひょんなことから河童であることが世間にばれてしまった。 虎吉は、藤原秀郷に迷惑がかかるのを避けるために、住みなれた土地を去ることを決心する。 藤原秀郷は虎吉との別れを惜しみ、 持仏十一面観音 を与えた。

  その後、あちらこちらを転々とした虎吉であったが、上山里が気に入り永住の地とした。 やがて、たくさんの子ども河童が生まれ、虎吉は幸せに暮らした。 月夜になると、沼の土手で楽しそうに相撲をとっていたという。

参考『 岩出山町史 下巻 』



“ 葛岡の河童 ” 写真館

虎吉を祭ったと伝えられている 磯良神社 の入口。別名“カッパ明神”という。ずっと奥に見えるのが、下の写真。

沼の中にポツンとある…。沼の周りでは 牛蛙 が鳴いていた。牛蛙というものを知らなかった私は、恐怖を感じた。本当に牛のように鳴くんですよ…。この薄気味悪い沼で…。

上の写真の赤丸の場所で撮った写真。水面のすれすれまでさがって撮りました。牛蛙の不気味な鳴き声もあって、「沼の底から手が出てきて、引きずり込まれるのでは…」という感覚に襲われました。

平成17年6月29日(水)掲載