お節と弥右衛門の悲恋物語 2 |
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昔、ある仙台藩主に、“ お節 ”という姫がいた。その姫は、今野弥右衛門という 小姓 を愛してしまい、やがて 相思相愛 の仲となって、とうとう 駆け落ち してしまった。 その後、仙台藩の 御法度 にふれた二人を 捜索 するために、二人の 追手 が選ばれた。その二人のために、仙台城で 宴会 が 催され 、 鴨 と 菜 の 吸い物 がふるまわれた。ところが、その二人が吸い物を食べ終わると、藩主は、再度、その二人に鴨と菜の吸い物をふるまわれ、悲しそうな顔をして二人の顔を見つめていた。 「 はて?なぜ、同じものを二度も出すんだろうか?鴨と菜の吸い物。鴨と菜、鴨菜… 」。 そのとき、この二人は、藩主の本当の心に気がついた。 「 そうか! 鴨と菜で、“ かもな ”→“ かもうな ”→“ かまうな ”→“( 姫と弥右衛門に ) 構うな ”→“ 見逃して くれ ”の意味だ! 」。確かに、今回の姫の行為は 打ち首 に値するが、それでも、親子の情は断ちがたいものがある。追いつめられた藩主の、 苦渋 の 懇願 であった。 数ヶ月後、その二人の追手から藩主に、最終報告の手紙が届いた。「 五月五日、二人が鳴子の里にいることが判明したので急行しましたが、すでに、病気で 他界 していました。よって、これ以上の捜索は必要ありません 」と。そのとき、藩主は、目に涙を浮かべて 微笑んだ という。 参考『 鳴子町史 上巻 』
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“ お節と弥右衛門の悲恋物語 2 ” の注意事項 |
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上記の文章の第一段落・第二段落・第三段落は、鳴子町史 上巻を参考にした伝承であるが、第四段落は、 当該 サイトの管理人である暮露暮露の創作である。参考にした主な部分は、以下のとおり、 二人の探索の士が仙台城を出立するに当り、城中において小宴が催され、鴨に菜をはなした吸物が再度膳に供された。これは殿の気持を表わしたもので、この度の愛娘の行為は打首の刑に処さるべきと思うが、親子の情禁じがたく、「 姫の身には、かもうな( 鴨菜ー構うな )見のがしてくれ 」の意であったという。( 鳴子町史 上巻より引用 ) 私は、 元来 、論理的思考の持ち主であるが、歳をとったせいか 耄碌 してしまった。最近、“ 同情 する ”という 厄介 なものが私の思考に入り込んできて、私を困らせる。 このままでは、この伝承の愛し合う二人と、それを温かく見守ろうとする父親が、あまりにも 不憫 である。そのため、悪いこととは知りながら、 原文 に私が創作した部分を 加筆 してしまった。ごめんなさい…。なんか…、泣きそう…。 平成19年8月24日(金)掲載
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