蛇の湯 |
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昔、この里にある、“ 花渕山 ”という山に、“ 花潜姫 ”という主が 棲んで いた。この姫は、 絶世 の美女だったので、周囲の山の主たちから、毎日のように 求婚 されていた。そして、 次第に 、山の主たちの間で、誰が姫と結婚するかで殺し合いをするようになる。 しばらくの間、この争いは続いたのだが、最終的には、 黒森山 の 大蛇 と 耳突山 の 百足 が生き残った。そして、ついに、黒森山と耳突山の中間地点で大蛇と百足は 激突 。大蛇と百足が 睨み 合うと、突然、激しく風が吹きはじめ、雲が空を 覆う 。さらに、その雲が雨を呼んで 暴風雨 となった。この戦いは、七日七晩も続くことになる。 この戦いで大蛇は百足に 惨敗 。 満身創痍 で逃走し、ある川で血まみれのまま 気絶 してしまった。その後、十日の間、大蛇は、気絶したまま川の流れに身をひたす。ところが不思議なことに、大蛇が十日の眠りから覚めると、すべての傷が 治癒 していた。 大蛇が川の水だと思っていたものは、周囲から 湧き 出ている温泉であった。大蛇は、「 これは神の恵みだ! 」と感謝し、そのまま 薬師如来 に 化身 して、この温泉の効用を全国に伝える旅にでた。この温泉は、蛇の 毒消し に効果があったため、いつしか、 里人 たちは、この温泉を、“ 蛇の湯 ”と呼ぶようになったという。 参考『 鳴子町史 上巻 』
現地で採集した情報
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