弁天淵の河童 |
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昔、この里を流れる 江合川 の“ 弁天淵 ”という 淵 の近くに、“ 山太 ”と“ 千代 ”という夫婦が、貧乏ではあったが、幸せに生活していた。ところが、千代が 絶世 の美女であったため、弁天淵に 棲んで いた 河童 が千代のことを好きになり、何とか自分の妻にしようとするようになった。 ある日、千代が、弁天淵に 洗濯 をしにきたとき、河童は、「 よし!チャンスだ! 」と言って、いつも、山太が着ている 蓑 に 変身 して、淵の 渦 に巻かれて浮いて見せた。これを見た千代は、蓑を拾い上げようとして、蓑に手を伸ばした。 すると、河童は、「 よし!もらった! 」と叫んで、千代を淵の底に引きずり込んだ。 田の仕事から家に帰った山太は、すぐに、千代の 異変 に気づいた。山太が川に 捜しに 行くと、洗濯物が 散乱 し、淵の近くに千代の 下駄 が捨てられていた。山太は、千代が川の 激流 に流されたと思い、「 千代〜、千代〜! 」と叫びながら、 必死 に下流を捜したのだが、とうとう発見できなかった。 その後も、山太が千代への愛情を捨てることはなく、毎日、毎日、「 千代…、千代… 」と、川の近くをヨロヨロと歩き続けた。 そして、とうとう、悲しみのあまりに 千鳥 と化し、現在でも、「 チ、ヨ〜、チ、ヨ〜 」と鳴いて、川の近くを飛んでいるという。 参考『 鳴子町史 上巻 』
現地で採集した情報
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“ 弁天淵の河童 ” 写真館 |
![]() ![]() ![]() 平成19年9月6日(木)掲載
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