鳴瀬川の河童 |
大崎市/三本木蒜袋 |
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昔、この里に、 “ 熊吉 ” という者が住んでいた。ある日、熊吉が、 鳴瀬川 で馬の体を洗っていると、突然、馬が、鼻を鳴らしながら 暴れ だした。すぐに、熊吉は、あたりを見まわして、特に変わったことがないことを確認したのだが、ますます、馬は、鼻を鳴らしながら、暴れ続けた。そのため、熊吉は、馬を引いて屋敷に帰ったのだが、馬を 厩 に入れるとき、馬の 尻尾 に、 河童 が、ぶらさがっているのを発見した。 激怒 した熊吉が、 「 この 野郎 ! おれの馬の 肝 を食べようとしたな ! 」 と叫んで、刀で河童を 斬ろう としたところ、この 様子 を見た河童が、 「 ごめんなさい ! ごめんなさい ! 」 と叫んで、手をすり合わせて、 命乞い をした。しかし、熊吉は、 「 今後、もし、 里人 や 家畜 に 悪戯 をするようなことがあったら、必ず、殺すぞ ! おまえの仲間にも、しっかり話しておけ ! 」 と叫び、さらに、刀で 脅した 。 すると、河童が、 「 わかりました。必ず、仲間にも話しておきます。ですから、今回だけは助けてください ! 」 と言って、 お詫び をしたので、熊吉は、 「 わかった。今回だけは助けてやる。もう悪戯はするなよ 」 と言って、河童の首をつかみ、鳴瀬川に 放して やった。すると不思議なことに、その後、河童たちが、里人や家畜に悪戯をすることがなくなったという。
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