底なしの沼 |
大崎市/三本木新沼/坪呂 |
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昔、この里の上宿に、ある沼があった。また、この里の下沖にも、 “ 北沼 ” と呼ばれる沼があった。この二つの沼の 距離 は、約三キロほどであったのだが、ある年、上宿の沼で、 婦女子 が洗いものをしていたとき、 誤って 小さな 樽 を流してしまい、その樽が、沼の底に 吸い込まれる ように 沈んで いった。 このとき、 里人 たちは、樽が 神隠し されたと 騒いで 、 必死 になって樽を探した。すると、不思議なことに、約三キロも離れた下沖の北沼の中央に樽が浮かんでいるのを 発見 した。数日後、今度は、下沖の北沼で樽が沼の底に吸い込まれ、その樽が、上宿の沼の中央に浮かんでいたので、さらに、里人たちを驚かせた。そのため、いつしか、里人たちは、この二つの沼のことを、 “ 底なしの沼 ” と呼ぶようになったという。
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